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両大腿切断者の筋トレ

更新日:2021年7月25日

こんにちは。

最近、日中は暖かいですね。散歩をするにはちょうど良い季節です。

粉瘤もようやく完治し、現在は義足での歩行を気持ちよく再開できるようになりました。

(詳しくは粉瘤で緊急手術してきましたを読んでください。)


粉瘤の治療をしている間、いったん義足歩行はお休みしていました。

義足ユーザーあるあるかもしれませんが、義足を履かないでいると体力や筋力が衰えていくのを実感します。特に両足大腿切断となると、義足歩行に耐えうる体力を維持するのは至難の業です。


ということで、今回は僕の筋力トレーニングの風景をお見せします。

巷に出回っている切断者の筋トレまたはエクササイズは、両足大腿切断者にはあまり参考になりません。また、それらは足だけ(健側および切断肢のみ)の筋トレメニューが非常に多いです。

両足大腿切断者にとって義足歩行とは、高負荷な全身運動です。よって、限定的な筋肉を鍛えるメニューではなく、筋トレ自体が全身運動になるよう意識しています。


先ほど述べたように、今回の筋トレの目的は体力維持がメインです。

義足歩行で使う筋力と筋トレで使う筋力、それぞれ様式?発揮?は別だと思っていて、実際に使っている感覚も異なります。なので、あくまでもこのトレーニングは全身的な体力・筋力維持のためにやっています。今回は、器具を使わない自重トレーニング(義足オフVer.)を紹介します。

両足切断者や医療従事者の参考になれば嬉しいです。

はじめに、オーソドックスな腹筋運動です。

頭のうしろに手を置くパターンと、バンザイポーズの2種類を行います。バンザイポーズは反動をつけるので楽に行えます。



次に、腹筋クロスバージョンです。

斜めに上体を起こします。これは腹筋のうち斜めの繊維を鍛えているそうで、僕はとくに横っ腹に効きます。



次に、オーソドックスな背筋運動です。

うつ伏せで首・肩・腕を同時にあげます。1秒ずつのパターンと、5秒静止のパターンの2種類を行います。



次は、背筋クロスバージョンです。

上半身と下半身をクロスさせるイメージで対側の手足を同時に持ち上げます。



次は本命の、内股を閉じる運動です。

1秒ずつのパターンと、5秒静止のパターンの2種類を行います。

これは両足大腿切断の人が義足歩行をするうえで最も重要な動作です。歩く時に内股を閉じないと足が開いて不格好になるだけでなく、余計なエネルギーを消費し疲労度が増してしまいます。

内股を人に押してもらった方が力を発揮できますが、人によっては内股にタオルを挟んで潰すだけでも筋トレになるかと思います。



次は、負荷をかけた腹筋運動です。

おもりを両手にもって上体を起こします。単純な腹筋運動のように見えますが、お腹をへこませ足を浮かせないようにお尻を締めて、なるべくゆっくり動きます。こうすることで全身の筋肉が使われます。



最後に、腕立て伏せです。

単純な腕立てではなく、身体を下ろしたときに両足を閉じ、上げるときは両足を開くという運動も併せて行います。僕は両足がないので重量が軽い分、腕立てはとても楽にできます。なので腕立てに足の運動をプラスすることで負荷を上げています。



僕は短断端なので、足を押さえてもらうと力が出しやすいです。長断端の方は、足の上におもりを置いたり、柵に足を引っかけたりしてみてください。

また、回数はそれぞれ10~30回です。


<筋トレで意識していること>

・どの運動も共通して言えるのは、ゆっくり丁寧に行う

・両大腿切断は筋トレの際に自分の足で支えることができないため、フォームを崩さないように意識する

・腹筋よりも背筋を鍛える→腹ばい姿勢でしっかり身体を伸ばす


次回は義足を履いて行う筋トレを紹介します。


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