切断フェチに狙われて
- Shinji Ishikawa
- 2021年3月6日
- 読了時間: 4分
更新日:2021年7月25日
皆さんはSNSをやっていますか?
Instagramを始めて一年と半年が経ち、フォロワー数は630人となりました。(※2021年3月現在)
SNSを始めた目的は、自分の歩く姿を少しでも多くの人に見てもらうこと。あとは義足の情報収集をするためです。
目的を果たしつつSNSを嗜んでいたのですが、題名にもあるように、僕はSNSで甚大な被害を受けました。今回はその被害内容と心境をここにご報告します。
僕はSNSとくにInstagramをはじめてから、切断フェチのゲイに熱いアプローチを受けています。
Instagramを始めたばかり、ある日を境にフォロワー数が急激に増えました。
フォロワーはお金で買えるそうですが、僕はそういうことに一切手を出していません。「おかしいな…」と思いフォロワーを覗きにいくと、
・裸体や顔面を自撮りしているガチムチ系
・プロフィールに虹の絵文字(虹の絵文字はLGBTのシンボルです)
・切断者や足の写真を投稿している
これらの特徴をもつ外国人アカウントにフォローされていました。
ネットを駆使して調べたところ、どうやら自分の投稿が切断フェチが集まるサイトに無断転載されていて、それを皮切りに切断フェチのゲイが大勢押し寄せてきたのです。
ただのゲイならまだしも、僕のところに来たゲイは欠損者を愛でる異常な性嗜好者です。
それが大勢ですよ。ただただ恐怖。
Instagramにはハッシュタグという、投稿を様々なキーワードでカテゴライズして検索しやすくするために付けるタグが存在します。
彼らは #amputee(切断者)や、#dak (両足大腿切断)というタグで検索をかけてきます。中には #disabilygay という、障害者とゲイを掛け合わせたヤバい造語を作り出した輩もいます。
そうして僕を見つけてきた彼らは、様々なアプローチを仕掛けてきます。以下はアプローチ例です。
①ひたすら口説いてくる
いちばん多いのが直接メッセージを送ってきて口説いてくるパターンです。
はじめのうちは切断フェチということを隠している人もいれば、
突然「Are you gay?」とだけ送ってくる不躾な人もいます。
彼らは決まって「Show me your stump.」といいます。
stumpは直訳すると"切り株"、つまり断端を意味します。
会ったこともない、自己紹介もしない人に「お前の断端を見せろ」と言われショックでした。怖い。
少なくとも3〜40人には言われました。
はじめのうちは狼狽していましたが、最近は耐性がついてきて「Why」と強気に返信するようになりました。せめて使用用途を教えてくれ。
↓実際のやり取りはこんな感じ
(アイコンが足の画像なのも本当に怖いです)

②偽アカウントを作って切断者のフリをして近づいてくる
あるとき突然、「ぼくは両大腿切断者だよ。」と言って近付いてきた奴がいました。
こちらも油断してやり取りをしていると、義足のことははぐらかされ、話の内容はだんだんとおかしな方向に進んでいきました。
「Your sexy. I'm amputee gay. I like u.」と…
コイツは切断者じゃない…僕の直感がそう言っていました。
③断端の写真を「一万円で買う」とせがんでくる
1と同じく、莫迦の一つ覚えに「Show me your stump」。
本気で欲しかったのか、「いくらで売ってくれる?一万円でどうだ?」と交渉してきた奴がいました。
僕はもう数多の切断フェチゲイにやられて気持ちが荒んでいたので、「100万円な」と適当に返信しました。冗談だろ?と言われましたが、こちらは本気です。
とにかく彼らは尋常じゃないパッションで距離を詰めてきます。
例えば日本人がSNSでやり取りをするときは、丁寧な挨拶から始まり無礼のないようにすると思います。そういった奥ゆかしさというか、日本人特有の建前みたいなものは全くなくて、
「Hi.」
「Are you single?」
「I'm gay. Show me your stump.」
これが彼らの第一声です。
画面越しに犯されているような気分になり、ひたすら恐怖心と虚無感を覚えます。
切断者(とくに高位切断)の方は、決して容易に断端をアップしてはなりません。
ネットやSNSにはフェチズムがごろごろいて、ひっそりと一般人に擬態しています。気弱そうな切断者を見つけると、どこからともなく姿を現し、獲物を求めるハイエナのように群がってきます。
日本語アカウントだからと油断していると、日本人の切断フェチもやってきますので気が抜けません。(僕のところにはやってきました。)
切断フェチのみなさん、どうかそっと見守っていてください。
断端しか興味がないからといって、やりとりを突然ぶっちぎったり、フォローを外したりブロックしたりしないでください。
断端をアップすることは僕自身とても悩んでいます。
こんなに短い断端で歩いていて、歩くことがどんなに厳しい条件であるかを証明するためには、実際の断端の長さを見てもらうほかにないからです。公開したらしたで切断フェチに狙われるというジレンマがあって、なかなか踏み切れないところです。
現時点で僕の断端が見たい人は、YouTubeのライナーを履いている動画で我慢してください。
それ以外の断端の写真は…会員制にするか有料にしようかなぁ?(笑)
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