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映画『栞』について語る

  • 執筆者の写真: kyo
    kyo
  • 2021年10月22日
  • 読了時間: 2分

こんにちは。共同執筆者のKyoです。

今回は映画について語ります。

(前回の映画レビュー記事はこちら→映画『Freaks』について語る


今回紹介する映画『栞(しおり)』は、いろんな立場の人に観てもらいたい映画です。障害を持つ人、リハビリを受けたことがある人、医療従事者、障害や医療のことを全く知らない人など、多くの人にとって考えるきっかけを与える映画だと思います。



病院で働く理学療法士である主人公が、患者を通して成長していくヒューマンドラマです。

難病をもつ男の子、闘病している父親、そして脊髄損傷で半身不随になった元ラガーマン、この3人の患者を中心に話が展開していきます。それぞれの登場人物が障害や死に直面し、それぞれの苦悩や葛藤している姿が描かれています。


医療もののドラマや映画はこの世に多く存在しますが、この映画は異質です(いい意味で)。それはこの映画が、リハビリに焦点を当てていること、そしてその描写がとてもリアルだからです。

既存の医療映画は「生死」や「障害」をテーマにしていて、その過程である「リハビリ」にはあまり触れられていません。実際に経験したことがある方は想像しやすいと思いますが、生死や障害を受容するためには、必ずリハビリが関わってきます。リハビリの訓練内容だけでなく、それに携わる人々が、患者の死生観や障害観に影響を与えます。この映画はその様子が堪らなくリアルに描かれています。それは、この映画の監督が元理学療法士だからなのでしょう。


ストーリーもただのお涙頂戴ものではなく、とても重苦しい内容です。

生きるのも死ぬのもそれを支える人も辛い。私はどの登場人物にも感情移入できたので、観ていて胸が詰まりました。

元ラガーマンの患者が「先生、俺歩けるようになるかな?」と問うシーンがあります。

どう答えるのが”正解”なのか、時々ふと考えてしまいます。


石川さんはこの映画を観て、自分のリハビリを思い出したと言っていました。


石川:「現実的な映画です。切断と麻痺は違うけど、絶望の度合いや感じ方は似ています。へんな脚色がなく、生死の選択がとてもリアル。自分の障害は重くて辛い障害なんだと改めて気付いたし、歩けないことを経験した身として、すごく刺さる映画でした。中だるみするシーンは多少あったけど、また観たいです。」



気になる方はぜひ予告編をチェックしてみてください。

Amazon Primeでも視聴可能です。感想お待ちしています。




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